For Business Owners

Claude を仕事の相棒にする
実践構成ガイド

旅行会社の社長がClaude AIをフル活用してつくり上げた
「AIチーム体制」の全容。費用・設定・つないでいるツールを
まるごと公開します。
📅 2026年6月版 🏢 北海トラベル株式会社 👤 代表 米子実那子
1
なぜ「AIチーム体制」をつくったか
一人でAIを使うより、役割を分けた方がはるかに効率がいい
社長の悩み:メール返信・請求書・スケジュール・売上分析・労務相談・ITトラブル—— 毎日いろんなジャンルの仕事が飛び込んでくる。汎用AIに全部投げると「どこから話せばいいか」が毎回ゼロからになる。

解決策:担当AIに名前・役割・会社の前提知識を与えて「部署」のように運営する。 呼び出すだけで文脈が揃う。
たとえば「リバーさん、今月のキャッシュフロー確認して」と話しかければ、 財務担当AIが会社の数字・返済スケジュール・口座残高をもとに即答できる。 「守さん、新しいPC設定して」と言えば情シスAIが社内IT手順を把握した上で動く。 AIにも「担当者」がいる感覚で使える。
🗄️ これが先:「会社の情報の置き場を決めて、全部上げる」
AIがどれだけ賢くても、情報がどこにもなければ何もできない。
「今月の売上を分析して」と言っても、売上データがExcelのどこかに眠ったままなら答えられない。
「この顧客への対応履歴を調べて」と言っても、メモが担当者の頭の中にしかなければ無力。
社内ナレッジ
マニュアル・手順書・FAQ・会議の決定事項をDocBaseなどに集約する
ファイル・資料
Google DriveやSharePointに整理して上げる。「担当者PCの中」は禁止
スケジュール・連絡
予定はGoogleカレンダー、やり取りはGmailやSlackに一本化する
CLAUDE.md
会社の基本情報・ルール・担当者をまとめた「AIへの共通指示書」を作る
情報の置き場が整うと、AIは「会社を知っている同僚」になる。
整う前は「賢いけど何も知らない他人」。この差が、使えるかどうかの分かれ目。
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AIチームメンバー紹介
現在稼働中の9名 — 名前で呼ぶだけで自動起動
🗂️
エルフィ(秘書)
旅行会社のメイン秘書AI
  • メール・返信の下書き
  • 議事録・日報・週報の作成
  • スケジュール調整・アジェンダ
  • 社内連絡・お礼文・案内文
📊
リバー(財務)
財務・経理担当AI
  • 資金繰り・キャッシュフロー
  • 損益・賞与・税額の試算
  • 経営判断の壁打ち相手
  • 返済・係数の相談
📢
グリンダ(営業)
営業・マーケティング担当AI
  • 集客施策・LP文章の作成
  • チラシ・SNS投稿の文案
  • 旅行商品の企画アイデア
  • 顧客対応スクリプト
💻
守さん(情シス・DX)
社内IT・デジタル化担当AI
  • PC・Wi-Fi・M365のトラブル対応
  • 業務デジタル化の設計
  • ツール選定・自動化の相談
  • セキュリティ対策の支援
🍅
トマトさん(健康)
社長の健康管理担当AI
  • 体調・睡眠・食事の記録
  • 疲労サインの早期察知
  • 無理な予定への声がけ
  • 日常のセルフケア提案
⚖️
セナさん(社労士)
労務・人事相談担当AI
  • 就業規則・労働時間の相談
  • 給与・社会保険の確認
  • 採用・退職手続きのガイド
  • ハラスメント対応のヒント
📉
岸さん(最適化)
Claude使用量コンサル AI
  • AIコスト・トークン使用量の診断
  • スキル設計の無駄を削減
  • プランの使い分け最適化
  • 設定ファイルの肥大化対策
🏛️
アカミヤさん(協会)
CTO協会の運営AI
  • コミュニティ戦略の立案
  • 法人会員・PRの支援
  • 協会の運営事務全般
  • AI導入支援の相談対応
🐢
ゼニガメ(副業)
個人マネタイズ担当AI
  • 個人のサブ収入企画・立案
  • マネタイズ施策の設計・実行
  • 本業以外の収益アイデア探索
  • 小さく試して検証するサポート
ポイント:AIに名前をつけて呼ぶと、スキルが自動起動し、 その担当専用の前提知識・口調・判断基準が適用されます。 毎回「あなたは財務担当です。会社は旅行業で…」と説明する手間がゼロになる。
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使っている3つのClaude環境
用途に応じて使い分ける — 全部同じAnthropicのAI
🖥️
Cowork(Claude Desktop)
デスクトップアプリをダウンロード
・AIチームのハブ
・スキル(カスタム機能)の発動
・AI同士の連携
・ローカルファイルの操作
・スケジュールタスクの管理
⌨️
Claude Code(ターミナル)
★ 現在のメイン環境
npm install -g @anthropic-ai/claude-code
・ファイル操作・実装・デバッグ
・シェル・ターミナル作業
・ツール連携(MCP)フル活用
・バックグラウンドタスク実行
・スキルスクリプトの編集
claude.ai(Web)
ブラウザ・スマホアプリで即使える
・デザイン・画像生成
・外出先のサクッと相談
・md指示書を渡して作業依頼
・Artifacts(HTMLプレビュー)
・Projects機能での文脈管理
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接続しているツール(MCP連携)
MCPとは「AIに外部ツールの操作権限を渡す仕組み」。設定すれば指示一つで動く
📧
Google Workspace
Gmail・カレンダー・ドライブ・スプレッドシート・スライドをAIが直接操作。3アカウント管理。
💬
Slack
チャンネル・スレッドの読み取り、メッセージ検索。社内会話の要約・タスク抽出。
🏢
Microsoft 365
SharePoint・OneDriveのファイル検索・参照。社内共有フォルダを跨いだ情報収集。
📝
DocBase
社内ナレッジベース(DocBase)の投稿・検索・更新。マニュアルや議事録を直接参照。
💡 ケーススタディ:公式MCPで足りないとき、自分でつくった話
背景:DocBaseには公式のMCPコネクタが存在するが、記事の投稿・更新など 「書き込み系」の操作が不安定で使いものにならなかった。

やったこと:ClaudeにDocBaseのAPIトークン(管理画面で発行できる)を渡し、 「このAPIドキュメントを読んで、自分専用のMCPサーバーをつくって」と依頼。 Claudeがコードを書き、設定ファイルを組み立て、動作確認まで一緒にやってくれた。

結果:記事の検索・投稿・更新・コメント追加がすべて会話で完結するカスタムMCPが完成。 公式版より安定していて、機能も多い。

ポイント:私はエンジニアではありません。でもできました。
「APIトークンをどこで取るか」「Claudeへの渡し方」さえわかれば、 あとはClaudeが全部設計・実装してくれます。
公式対応を待たずに「自分の使い方に合ったMCP」をつくれるのが、この仕組みの強みです。
📧 Google連携の例:
「エルフィ、来週月曜の〇〇様との打ち合わせ、Googleカレンダーに入れておいて」
→ AIがカレンダーを開いて登録まで完了。「送っていいよ」でメールも送れる。
📝 DocBaseの例:
「さっきの打ち合わせの内容、DocBaseに議事録として残しておいて」
→ 会話の流れを整形・要約してそのままDocBaseに投稿。次回の検索にもすぐ引っかかる。
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スキル(カスタム機能)の例
「/スキル名」と入力するだけで自動実行 — Coworkのプラグイン的な仕組み
📋
作業ログ自動記録
会話終わりに「ログ書いて」で今日の作業内容をGoogle Docに自動追記。
📅
会議準備アシスト
打ち合わせ前に議題・相手情報・資料リンクをまとめたブリーフィングを作成。
📬
AI依頼ボックス
Driveを経由して別のAIチームメンバーに仕事を依頼。AI間の橋渡しを自動化。
🗂️
議事録ポスト
会議メモをDocBaseやSlackに整形して投稿。参加者への共有まで自動。
📊
Excel/スプシ出力
帳票・データ集計を会話の流れのまま.xlsxやスプレッドシートで生成。
🌐
HTML公開(html-share)
このページのような資料を作ってCloudflare Pages上に即公開。URLをシェア。
🔍
Deep Research
複数のウェブ情報源を横断調査し、根拠付きの調査レポートを自動生成。
スケジュールタスク
「毎朝9時に売上レポートを集計してSlackに投げて」などを自動化。
🔒
セキュリティレビュー
スクリプトや設定ファイルのセキュリティリスクを多角的に自動チェック。
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CLAUDE.md — AIへの「共通ルールブック」
全AIが起動時に必ず読み込む指示書。会社・人物・行動規範を一度書けば永続適用
# 会社情報
- 北海トラベル株式会社(旅行業)
- 所在地: 札幌市手稲区… (移転済み新住所)
- ⚠️ 旧住所は使用禁止

# ユーザー
- 代表取締役 米子実那子
- CTO協会の運営にも関与

# 振る舞いの原則
- 既存のファイルを勝手に変更しない
- 削除前に中身を確認・説明する
- 時刻チェック必須(時間帯に合った挨拶)

# Googleアカウント
- 北海トラベル業務 → yonekocorp.com
- CTO協会 → cto-a.org
- 個人 → gmail.com
CLAUDE.md の効果:このファイルを設置するだけで、 新しいAIチャットを開くたびに「会社のことを一から説明する」手間がなくなります。 住所・担当者名・禁止事項・挨拶のルールまで全部引き継がれる。
ファイルはiCloud Drive(またはローカル)に置き、全AIが参照できる場所に置きます。
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セキュリティ設定(AIに何をさせるか・させないか)
settings.json で「許可・確認・禁止」を3段階に設定
✅ 自動で許可
・ファイルの読み取り
・Git の参照コマンド
・Google Drive 検索
・Slack チャンネル読み取り
・DocBase 記事の参照
⚠️ 実行前に確認
・.env(環境変数ファイル)
・SSHキー・証明書
・AWSの認証情報
・credentials.json
🚫 絶対に禁止
・rm -rf / (全削除)
・git push --force
・パイプでのスクリプト実行
・dd / mkfs(ディスク破壊)
8
費用の目安
2026年6月現在 — 為替によって変わります
Claude.ai Free
$0
/ 月

使用量の制限あり。日常の簡単な相談なら十分。 ツール連携(MCP)は使えない。 まず試したい方向け。
★ 入門におすすめ
Claude.ai Pro
$20
/ 月(約3,000円)

Projects機能・優先アクセス・Freeより多い利用枠。 Claude Codeもこのプランの使用量枠で使える。 会議・文書・メールを毎日使うならまずここから。
★ ヘビー利用向け
Claude.ai Max
$100〜
/ 月(約15,000円〜)

Pro比5×($100)または20×($200)の大容量枠。 Claude Codeの利用量もMaxの枠に含まれる。 AIを1日中フル稼働させるなら Maxが現実的。
Claude Code(API課金)
使った分
トークン従量課金

Pro/Maxサブスクの枠を超えた分、または独立したAPI利用の場合に発生。 MCP連携・ファイル操作のフル機能はこのルートでも使える。 ヘビー利用時の追加コストは月数千〜2万円程度が目安。
実際の運用:claude.ai Pro(またはMax)+ Claude Code を組み合わせて使っています。 claude.aiでチャット・デザイン、Claude CodeでMCP連携・ファイル作業と役割を分けることで コスト効率が上がります。
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始め方(推奨ルート)
全部一気にやらなくていい — ステップで試す
まず claude.ai を使ってみる
claude.ai でアカウントを作り(無料可)、日常の作業をそのまま投げてみる。 メール下書き・会議アジェンダ・Excel整理など何でもOK。 「私は〇〇業の社長です。〇〇を手伝ってください」から始めると精度が上がる。
Projects で「担当AI」のベースを作る
claude.ai の Projects 機能で「秘書プロジェクト」「財務プロジェクト」を作り、 それぞれに会社の前提情報・担当者の役割を書いた指示文を入れる。 呼ぶたびに文脈が引き継がれる「担当AI」の簡易版が完成する。
Claude Desktop(Cowork)を入れてスキルを試す
claude.ai/download からデスクトップアプリをインストール。 Cowork の場合はプラグイン(スキル)が追加できる。 「ai-activity-logger」「meeting-post」などの既製スキルを入れてみる。
MCP でツールを繋ぐ
Google Workspace MCP を設定すると Gmail・カレンダー・Drive が直接操作できるようになる。 Googleカレンダーへの登録・メール送信・スプレッドシート更新が会話で完結する。 設定ファイル(settings.json)にMCPサーバーのパスを追記するだけ。
CLAUDE.md を書いて「共通ルール」を確立する
会社名・住所・主要担当者・禁止事項・よく使うアカウントを 一枚のテキストファイル(CLAUDE.md)にまとめる。 これを設置すれば全AIが毎回読み込み、「毎回一から説明する」が不要になる。
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よくある質問
情報が漏れないか心配
Anthropicのプライバシーポリシーで学習への使用はオプトアウトできます(Proプラン以上)。 機密情報・個人情報は入力しないか、仮名・概要に置き換えて使うのが基本。 社内情報はMCP経由で参照させるより、「ファイルの場所」を指定して必要な部分だけ渡す設計も有効です。
Claude Code は IT に詳しくないと使えない?
ターミナル(黒い画面)を開いてコマンドを1行打つだけで起動します。 その後は普通のチャット。「Excelファイルを整理して」「このフォルダのPDFを一覧にして」と話しかけるだけでAIが全部やってくれます。 最初のセットアップだけ詳しい人に手伝ってもらうのがおすすめです。
既存のシステム(勤怠・会計・予約)と繋げる?
MCPという仕組みでAPIが公開されているサービスとは繋げられます。 ただし各サービス側の対応状況によります。Google系・Slack・M365は既製MCPで繋がります。 専用システムとの連携はAPI経由でカスタム開発が必要なケースもあります。
AIに何でも頼んでいいの?
「確認なしで実行する範囲」を設定ファイルで明示的に定義できます(上記セキュリティ設定参照)。 メール送信・ファイル削除など取り返しのつかない操作は「実行前に確認させる」設定にしておくのが基本です。 AIは指示した通りに動くので、指示の設計が最重要です。
スキルはどうやって作る?
Cowork(Claude Desktop)では「/skill-creator」というスキルを使うと、 Claudeがインタビュー形式でスキルを一緒に設計してくれます。 プログラミング不要。「毎月末に売上サマリーをSlackに投稿したい」と話しかけるだけで形になります。
北海トラベル株式会社 〒006-0002 札幌市手稲区西宮の沢2条1丁目6番39号
このドキュメントは 2026年6月 時点の構成です。Claude の仕様変更により変わることがあります。
作成: Claude Code(Anthropic Claude Sonnet 4.6)