安全永楽交通|西宮の沢 土地活用
安全永楽交通が西宮の沢に持つ大きな土地。その表通り側(今、社屋がある一等地)を、小売の会社が使いたいという話。
・小売は土地を「買う」のではなく「借りる」(=所有はこちらに残る)
・そのために社屋を移設する必要があり、移設費は小売が5億円まで負担
・5億では足りず、不足分は借入
・新社屋にはグループ(トラベル等)が入るが、その賃料はグループ内の付け替えで連結では消える=返済原資にはカウントしない
つまり本質は「賃料で回収する投資」ではなく、遊休の一等地を地代で働かせ、ついでに社屋を建て替える案件。物差しは利回りではない。
社長の整理:地代で借入が返せれば万々歳。返せないなら、それを上回るメリットがあるか。 その「メリット」を漠然とさせないために、「やる/やらない」で並べる。
| やる | やらない(今の社屋を使い続ける) | |
|---|---|---|
| 社屋 | 小売の5億で新築(建て替えの先取り) | いずれ自腹で建て替え |
| 一等地 | 地代を生む | 遊んだまま(収益ゼロ) |
| 借入 | 持ち出しあり(地代で一部相殺) | なし |
| 土地 | 担保として手元に残る | そのまま |
いちばん見落としやすいメリット ── 移設=社屋の建て替えを、他人(小売)の5億で前倒しできる。グループはいずれ社屋を建て替える日が来る。その費用を今、他人の金で大半まかなえる。これは地代とは別腹のリターン。
※ ただしこの「先取り」が効くのは「いつか本当に建て替える」前提のときだけ。今の社屋があと20年戦えるなら、先取り価値は割り引いて見る。→ 社屋の築年数・あと何年使えるかも判断材料。
建設費は今、構造的に高い。資材は上下するが、労務費・人手不足は構造的で、待っても下がりにくい(むしろ上がる)。日本はデフレからインフレへ転換し、建設費はその最前線。
「高いから待つ」はデフレ時代の正解。インフレ局面では、待つほど高くなる。
だから前ページの「建て替えの先取り」メリットはインフレで増幅される。今5億で建つものが10年後は6〜7億かもしれない=今、他人の金で建てる価値は時間とともに上がる。
裏面:建設費が上がる局面は金利も上がる局面。建てるコストも借りるコストも両にらみ。「ゆっくり考える」ほど両面で条件が悪くなりやすい。
※ 実行段階では直近の建設工事費指数・金利の足元を取りに行って数字で固める。
小売が移設費5億を負担する=安全から見ると"収入"扱いで課税される可能性(負担金・立退料的なもの)。そうなると5億がまるまる移設に使えず税で目減りし、①の借入額が膨らむ。手取りが変わると判断の土台が動くので、早めに当てておく。